HOME > スチールパネル工法 > 優れた構造と性能紹介

スチールパネル工法6つの基本性能
ポイント1_耐震性
構造概要・取得認定について
スチールパネル工法の耐力壁は、構造力学から耐震性を追求した実験的検証を行っています。また、使用される耐力壁は性能評価機関のひとつである(財)日本建築センターの鋼構造委員会においてBCJ評定を受け、認 定を取得しています。
財団法人日本建築センター http://www.bcj.or.jp/

スチールパネル工法の構造設計は厳しい設計基準によって設計されています。例えば阪神淡路大震災クラスの大地震にも安全であることを超高層建築物と同様の設計手法を用いて、一棟一棟安全確認を行っております。
BCJ 評定書
BCJ 評定書

耐震性能について
スチールパネル工法の耐力壁(長さ910㎜)1枚あたりの許容せん断耐力 は13kN(キロニュートン)です。これは木造建築物の壁倍率5(9cm角以上 の筋交いをたすき掛けに入れた軸組み工法)の2倍以上に相当します。

また、面内せん断実験では、層間変形角1/50rad.を超える大変形時にお いて、鋼板シート(耐力壁面板t=1㎜)の張力場が形成し、変形能力が非常 に高いことを確認しています。この粘り強さが、スチールパネル工法の大 きな特徴です。
面内せん断実験
※許容せん断耐力実験の様子

ポイント2_耐火性
1時間耐火構造の国土交通省大臣認定を取得
スチールパネル工法は、外壁・間仕切り壁・床・屋根のそれぞれについて、(財)建材試験センターにおける耐火性能評価試験に合格しており、1時間耐火構造の国土交通省大臣認定を取得しています。
財団法人建材試験センター http://www.jtccm.or.jp/

外壁や床などに使用されるALCへーベルパネルは、無機質のため燃焼することはなく、その緻密な結晶組織は1000℃という高熱にも耐え、従来のコンクリートをはるかにしのぐ耐熱性能を発揮します。
耐火試験の様子
耐火試験の様子

部位 認定番号 認定をした構造又は建築材料の名称

外壁(耐力壁)
1時間耐火

FP060BE-0012

軽量気泡コンクリートパネル表張/強化せっこうボード重裏張/薄板軽量形鋼造外壁

外壁(耐力壁)
1時間耐火

FP060BE-0027

軽量気泡コンクリートパネル・押出法ポリスチレンフォーム保温板表張/強化せっこうボード重裏張薄板軽量形鋼造外壁
外壁(耐力壁)
30分防火
PC030BE-0790 金属サイディング・せっこうボード表張/せっこうボード裏張/薄板軽量形鋼造外壁

間仕切壁(耐力壁)
1時間耐火

FP060BP-0011

両面強化せっこうボード重張/薄板軽量形鋼造間仕切壁

床・屋根
1時間耐火

FP060FL-0024

ロックウール充てん/軽量気泡コンクリートパネルせっこうボード・構造用合板上張/強化せっこうボード重下張/中空薄板軽量形鋼造床
床・屋根
30分耐火
FP030RF-0142 粘土瓦・普通合板・押出法ポリスチレンフォーム・構造用合板表張/グラスウール充てん/強化せっこうボード重裏張/中空薄板軽量形鋼造屋根
※試験体の材料及び構成は実際の建物に使用する製品と同一とした財団法人日本建材試験センターによる性能試験及び評価
ポイント3_耐久性
世界トップの防錆技術を用いた鋼板
スチールパネル工法に使用される主要構造材は、世界トップの防錆技を誇る国内高炉メーカーが開発製造した「溶融亜鉛めっき鋼板」を使用しています。
この溶融亜鉛めっき鋼板は、プレファブ住宅に適用される「工業化住宅の耐久性能に関する技術規定」において、最高ランクの防錆処理が施されています。
切断面や加工時についた傷から鉄を守るために、周りの亜鉛めっきが溶けて自動的に保護する作用、「犠牲防食作用」が働きます。
また、接合部に使われるドリルねじも同規格の亜鉛めっきが施されており、接合部分の耐久性も腐食促進試験で100年以上の耐久性があることを確認しています。
メッキ付着量
工業化住宅最高ランクのメッキ付着量

犠牲防食作用
鉄に亜鉛めっきを施すと、右図のように、めっきが損傷しても電気化学的に亜鉛が溶けて、鉄の腐食を防止する犠牲作用が生じます。
また、亜鉛が錆びることによって、水酸化物皮膜が鉄の表面を覆い、長期間保護する役目を果たします。
面内せん断実験

住宅性能表示制度の劣化等級を取得可能
スチールパネル工法では、品質確保促進法の住宅性能表示制度「劣化対策等級」の取得が可能な対策を講じており、大規模な改修工事を必要とするまでの期間を50~60年と定めています。
また、国内高炉メーカーの研究実績、モニターハウスにおける実証研究から、使用される形鋼材(亜鉛めっき鋼板Z27)は、100年以上の耐久性があるという結果が得られています。

住宅性能表示制度とは…住宅の性能に関する表示の適正化を図るための共通ルールを設け、消費者による住宅の性能の相互比較を可能にするために制定された制度。
特別評価方法認定書
特別評価方法認定書

ポイント4_断熱性
ランニングコストを抑える外張り断熱工法を標準採用
スチールパネル工法は、高性能の断熱材で建物全体を覆う「外張り断熱工法」を標準仕様としています。
外張り断熱工法は、構造体の外側に断熱材を施して、建物全体を包み込むため、断熱性能を下げる熱橋現象が生じにくい工法です。
断熱効果は金融公庫基準の次世代型エネルギー基準、住宅性能表示制度の省エネルギー対策等級4に相当する熱還流率です。
これは鉄筋コンクリート造と同等以上の断熱効果を表します。
メッキ付着量
※画像をクリックすると画像が拡大されます

ALCへーベルパネルを採用
外壁には、コンクリートの約10倍の断熱性能を持つ「ALCへーベルパネル」を採用しています。
内部に含まれた無数の気泡が、熱を伝えにくくするので、高い断熱性能を発揮、居住性を高めるばかりでなく、冷暖房費の低減や結露の防止に役立ち、長期間建物の性能を維持します。

旭化成建材株式会社へーベルライト
ALCへーベルパネル
全棟でALCへーベルパネルを採用

ポイント5_遮音性
上下界の些細な振動をも抑える工夫
スチールパネル工法では、上下界の遮音性能を向上させる実験的検証を行っています。
15㎜の構造用合板の上に、9㎜の石膏ボード、さらに50㎜のALCへーベルパネルを敷き詰めることによって、高い遮音性能を実現しました。
さらに、床根太と天井根太の縁を切ることで、上下界の些細な振動をも抑える工夫(全棟標準採用)が威力を発揮します。
共同住宅や有料老人ホームなど、界床の遮音性能を高く求められる性質の建物には高比重の遮音マット(鉛含有ゴムシート)や置床構造などを採用することで、より高い遮音性能を確保することが可能です。
※当社推奨遮音構造でLH65・LL60の実験結果。振動防止用床根太工法(オプション)の採用によりさらに高い遮音性能を向上させることも可能です。
耐火試験の様子
※画像をクリックすると画像が拡大されます

ポイント6_環境にやさしい
環境適合性について
地球環境問題の重要性が認識されると共に、建築材料・部材についても地球に優しい環境共生型材料(エコマテリアル)であることが求められるようになりつつあります。
スチールパネル工法では、使用する材料の無駄を省き、省資源化を実現しています。

建設時における省資源化
●RC造の1/7の躯体重量
基礎が簡略化できる(杭が不要)場合が多く、建設段階の省資源化が可 能です。
●躯体パネルの工場生産化により、現場での建設廃材発生を無くすこと が可能です。

解体時における高いリサイクル率
●完全乾式工法で、解体時の分別も容易です。
鉄はリサイクル可能のため資源の再利用率99.6%が可能。
資源循環型社会におけるブレイクスルーになりうる工法です。

外張り断熱方式で、冷暖房エネルギー(ランニングコスト)を低減
●スチールパネル工法は建物全体を断熱材ですっぽり包むことで高断熱高気密化を実現。スチールの熱伝導率により、冷暖房の熱エネルギーが住宅のすみずみまで伝わり、温度ムラが最小化され、快適・省エネルギ ーが実現します。